社労士の主な業務内容について解説!

1.社労士の主な業務

今回は、社会保険労務士「以下:社労士」の業務について記載します!

(社会保険労務士って?と、思われた方は別記事の「社会保険労務士とは?」をご覧ください)

 

社労士の業務は「社会保険労務士法」に制定されており、独占業務となっております。

つまり法律上、社労士しか出来ない業務になります。(相談・指導などの第3号業務を除く)

社労士を活用することによって、本来の業務に集中できます。

また、時間が空く事により、日々の業務で様々な提案が生まれると信じています!笑

是非今回の記事をご覧いただき、うまく活用してください!

 

①第1~3号業務について

難しく書きましたが、入社や退職が発生した場合の法的手続き、年に1回の定時決定や随時改定などのお手続きになります。

3つの枠組みがあり、第1号・第2号・第3号業務になり、そのうち第1号・第2号業務が独占業務になります。それぞれ解説していきます。

 

第1号業務・・・『労働および社会保険に関する諸法令に基づいて申請書等を作成』することです。

申請書類とは、離職票の発行や社会保険の資格取得・喪失届、助成金の申請などが含まれます。

(例:健康保険や雇用保険などへの加入・労働保険の書類の作成、助成金代行申請、脱退手続き、給付手続きや助成金の申請など)

 

第2号業務・・・『労働および社会保険に関する諸法令に基づいて帳簿書類を作成』するのが2号業務です。

職場内にある労務関連の書類を、雇用契約書や出勤簿、賃金台帳への記載などを行います。

また、法定保存期間が設定されております。

(例:労働社会保険諸法令に従う帳簿書類の作成、労働者名簿や賃金台帳の作成、

就業規則や各種労使協定、36協定の作成 など

 

第3号業務・・・こちらは唯一「社労士」でなくてもできる業務になります。

『労働、社会保険に関する事項について相談に応じ、指導』することです。

言い換えるなら「労務コンサルティング」。

人事制度や労務に関するアドバイスをするのが主な業務です。

(例:企業の労務管理や社会保険に関する事項についての相談、指導、アドバイス等)

 

②労務管理の相談指導業務

①の「第3号業務」をもう少し深堀していきます。

会社を運営していく上で「ヒト、モノ、カネ」が必須になりますが、社労士はそのうち「ヒト」に深く携わる業務になります。

そして世の中に「ヒト」がない企業は存在しません。これは時代が変化しAIが発達しても同じことです。

「ヒト」を大切にすると労働者がいきいきと働ける環境をつくり、生産性の高い職場、さらに好業績の企業をつくるものと好循環を生み出します。

相談内容としては以下になります。

雇用管理・人材育成などに関する相談・・・社労士は、人事労務管理の専門家として、適切な労働時間の管理や、優秀な人材の採用・育成に関するコンサルティングをご提供し、企業の業績向上に繋がるご提案をします。

 

人事・賃金・労働時間の相談・・・豊富な経験に基づき、企業や職場の実情に合わせた人事、賃金、労働時間に関するご提案をします。

 

経営労務監査・・・就業規則や法定帳簿等の書類関係の他、実際の運用状況についてまで監査を行うことで、企業のコンプライアンス違反だけでなく、職場のトラブルを未然に防止することができます。

 

③年金相談業務

日本は「国民皆年金」として、原則全ての人が年金制度に加入します。

ただし、法改正のたびに複雑化しています。

法改正に対応するとともに、現存する「障害年金」や「遺族年金」といった、老後の生活を支える「老齢年金」以外の給付制度や「離婚時の厚生年金保険の分割制度」など、本来受給できるはずの年金が「知らない・面倒・わからない」などで受給できないケースがあります。

社労士は「公的年金に関する唯一の国家資格者」としてこれらの年金に精通しています。

複雑な年金制度をどなたにも分かりやすく説明し、ご自身の年金についてご理解いただき、必要に応じ各種の事務手続をお手伝いすることで、年金に関する理解が深まります。

 

年金の加入期間、受給資格などの確認・・・年金をいつから受け取ることができるのか、いくら受け取ることができるのかなど、複雑な年金制度について説明ができます。

裁定請求書の作成・提出・・・年金は受給資格を持っていても、自動的に支給が開始されず、申請手続きが必要となるケースが多々あります。申請者に変わり手続きを進める事が可能になります。

 

④補佐人の業務

労働保険(労働者災害補償保険、雇用保険)、社会保険(健康保険、厚生年金保険等)の制度は、

複雑で適用や給付をめぐる国民と行政のトラブルも増加しています。

上記トラブルは、労働社会保険の各法律、あるいは行政不服審査法に基づく審査請求によって解決することになりますが、これらの手続きの結果に不服がある場合には、裁判によって解決を図ることになります。

 

そこで社労士は補佐人として、労働社会保険に関する行政訴訟の場面や、個別労働関係紛争に関する民事訴訟の場面で、弁護士とともに裁判所に出頭し、陳述することができます。

依頼者は、相談の段階から支援を受けてきた社労士が、補佐人として弁護士とともに訴訟の対応にあたることで、安心して訴訟による解決を選択することができるようになります。

 

2.社労士を活用するメリット

社労士を活用することで、会社の経営状態を改善したり労務関連制度を整備したりすることが可能になり、様々なメリットが生まれます。

下記紹介していきます。

 

①人材の有効活用ができる

先程ご紹介した様に、企業に必要な「ヒト・モノ・カネ」の「ヒト」の部分をよりうまく活用し、自社が抱える人材活用の課題を探し出したり、課題解決に向けた取り組みを行ったりすることで人材をより有効に活用していくことができ、人材や労務管理に関する経営課題を解消することができます。

②人事・労務関係のトラブルを未然に防ぐことができる

現在労務問題は「右肩上がり」に増加しており、1年間で約100万件の労務問題があると言われています。

トラブルを未然に防ぐことは、経営を考えるうえで非常に重要になります。

そのため社労士に相談いただくとアドバイスや適切な管理を行い、トラブルになる前に火種を消し一つずつ改善ができます。

③本業に専念することができる

人事や労務関連の手続きはかなり複雑で、自社で行うと非常に時間を取られてしまいます。

また、手続きが複雑なのでしっかりできているか不安を抱えながら手続きを行う可能性があり、手続きに不備が生じるとだと再度手続きを行うと、想像以上に手間を取られることになってしまいます。

社労士を活用することにより、自分たちは本来やるべき仕事に専念することができ(人事部などの部署の人員削減にも繋がり)、時間も手間もかからないうえに正確な手続きで安心できます。

④専門知識を活かしたアドバイスが受けられ、サポートが受けられる

人材コンサルティングや人事・労務管理コンサルティングの会社に委託することができる業務もありますが、資格を保有していない方が多く、経験が豊富なプロではあるかもしれませんが、その道の精通した専門家とは言えない部分があります。。

法律の専門家である社労士に委託することで、安心して任せられますし法律の専門知識を活かしたアドバイスを受けることができます。

 

3.最後に

社労士は士業の中ではまだまだ知名度が低く、何をしてくれるのか?がわからない方が多いと思います。

今回の記事で「社労士=「ヒト」に関すること」をご理解いただいたかと思います。

複雑な社会保険・労働保険・毎年の法改正など・・・一般企業では追えないところを専門的に行っているので、毎月の顧問料を支払ったとしても会社にプラスだと強く思います。

もっと言うと、助成金をうまく活用すれば、逆にお金が入ってくることもあります。

 

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