リファレンスチェックとは?採用リスクを減らすための施策

企業の採用担当者にとって、「採用ミスマッチ」は頭を悩ませる大きな課題ではないでしょうか。

時間やコストをかけて採用した人材が、期待したパフォーマンスを発揮できなかったり、早期に離職してしまったりする事態は、企業にとって大きな損失です。

そうしたリスクを減らし、採用の質を向上させる有効な手段として、近年注目されているのが「リファレンスチェック」です。

この記事では、リファレンスチェックがなぜ重要なのか、そしてどのように実施すればいいのかについて、具体的な手順やよくある質問と合わせて解説します。

企業の成長を加速させるためにも、ぜひ参考にしてください。

リファレンスチェックとは

リファレンスチェックとは、採用候補者について前職や現職の同僚・上司など第三者に実際の職務遂行能力や人間関係、業務態度などの確認を取る「職歴・人物調査」のことです​。

書類選考、面接では見えにくい実際の「職務遂行能力」や「コミュニケーション能力」等を把握するため、採用ミスマッチのリスクを軽減したい企業にとっては、近年ますます注目されています。

採用ミスマッチが起き、早期退職となれば、採用や定着までに要した教育コスト、賃金、広告費、その他労力や時間などすべてが無駄になるとはいいませんが、損失であることに変わりはありません。

また、早期退職にならずとも、在籍時の問題行動により担当者が対応を迫られたり、他の社員に悪影響が生じるケースがあるため、経営資源が不足している中小企業にとっては採用ミスマッチは絶対に避けるべき問題といえます。

よって、採用ミスマッチのリスクを軽減する施策として、リファレンスチェックが推奨されています。

リファレンスチェックはどのように実施するのか

それではリファレンスチェックはどのように実施するのでしょうか。

リファレンスチェックは、採用候補者の個人情報にかかわるため、無制限に企業が実施できるわけではなく、あらかじめ情報整理を行ってから以下のステップで進めていただきます。

①候補者への同意取得

個人情報保護の観点から、候補者本人の同意が必要です。

②依頼先(リファレンス先)の選定

前職の直属の上司や人事担当者が望ましいです。

③実施方法の決定

  • 電話インタビュー:即時性が高く、詳細を深掘りできる。
  • メールや書面アンケート:記録に残せるが、回答率が低い場合あり。

※ 質問項目としては、以下の項目が一般的です。

  • 在籍期間・職務内容・役職
  • 業務遂行能力(専門スキル、問題解決力など)
  • 協調性やリーダーシップなどの対人関係スキル
  • 長所と改善点
  • 再び一緒に働きたいと思うか
  • 出勤状況やコンプライアンス違反の有無(可能な範囲で)

④実施・記録

候補者が指定したリファレンス先に連絡し、事前に説明をしてから質問。

⑤採用判断の評価

回答は客観的に記録し、採用判断の一要素とする。

以上が初めてリファレンスチェックを進めるための一般的な手順となります。

よくある質問

  • 候補者がリファレンスの提出を拒否した場合は?

A. 必ずしもマイナス評価とは限りませんが、慎重に事情を確認したうえで判断することが重要です。

  • リファレンスチェックでネガティブな情報が出たら?

A. 一つの意見だけで判断せず、複数の情報源からの総合的な評価を行い、採用判断を下しましょう。

  • 中途採用だけでなく新卒にも実施するべき?

A. 新卒採用ではあまり一般的ではありませんが、インターン経験者などには効果的な場合があります。

最後に

弊社ではリファレンスチェックの相談や導入支援、規程の整備など企業の実態に合わせた実践的なアドバイスを提供しております。

人材不足の昨今、人材採用の質を高め、ミスマッチを防ぐための仕組み作りを構築することは、企業の競争力を高めるうえで、優先順位の高い施策といえます。

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